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清水美穂子講師によるがん看護のワークショップが開催されました


2024年10月23日(水)と11月22日(金)の2日間にわたり、清水美穂子講師(飯田市立病院 がん看護専門看護師、緩和ケア認定看護師)による「在宅・セルフケアにつなげるがん看護~看護の視点で患者をとらえる~」のワークショップを開催しました。

初日は、がんの理解として、腫瘍の部位や広がり、組織型、病期分類、治療と成績、予後について、事例を元に詳細な解説から看護師として考える視点を検討しました。次に、患者を理解するためには看護師はまず自分を知る事が重要であり、これまでの生き方、価値観、死生観など、自分と他者と混同しないことを再確認しました。加えて、患者の心理状態や不安、家族のとらえ方とアセスメントから、意思決定支援を確認し、症状マネジメントとストレングスモデルから、在宅・セルフケアにつなげる視点を学びました。

2日目は、参加者の事例分析をもとに、ディスカッションを行いました。長期入院患者の事例では、退院を検討するにあたり家族の協力が得られにくいことへの対応を検討しました。本来は家族の協力のもと、自宅退院が望ましかったのではないか、という事例提供者の気がかりがあり、患者ご本人の入院前の生活や家族との関係、入院生活の過ごし方や看護師や他患者への対応など、ひとつひとつ紐解いて検討しました。それにより、患者は本当に家に帰りたかったのか、病状の理解はどの程度だったか、昔の話や若いころの話など患者に関心を持って話を聴くことも必要であったかもしれないが、この事例では患者の意向に沿った退院になったのではないかという結論に至りました。
 他の事例では、感染による個室移動をきっかけに意欲が低下した患者への対応について検討しました。部屋から景色が見えるように工夫したことで、少しずつセルフケアができるようになっているとのことでしたが、焦らずご本人のペースで興味のあることを勧める、今後の治療のことも踏まえ家族と関る時間を設ける等、患者の置かれている状況を手掛かりに意見交換をしました。

また、最後には、日頃の看護実践における困りごと等について、講師よりアドバイスをいただき、次の看護実践につながる有意義な時間を過ごしました。

ジェネラリスト看護師の看護実践能力向上ワークショップでは、事例を4つの視点で分析し、自身の看護について検討します。みなさまのご参加を心よりお待ちしております。

長野県看護大学 看護実践国際研究センター 専門能力開発支援部門
渋谷美香、井本英津子
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