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国際学術交流



USF/SMU学術交流プロジェクト

概要

2003年より、アメリカ合衆国のカリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)、サンフランシスコ大学(USF)看護学部、サミュエルメリット大学(SMU)看護学部と学術交流を重ね、大学院前期課程の共通選択科目の実施にもかかわっている。

活動実績

新型コロナウイルス感染症の蔓延により、学術交流は途絶えている。現状では、コロナ禍での学部教育ならびに大学院教育の対応に追われているために、国外の大学との学術交流のための時間の確保が課題となっている。
大学院前期課程科目「看護海外研修」は、海外渡航が困難であること、オンラインでの交流は米国西海外と日本の時差を考慮すると、開催時間の調整が困難であることから、上記の大学との交流を通した「看護海外研修」の内容を変更してプログラムを検討した。具体的には、ネパール国ポカラレクナート市の母子友好病院と駒ヶ根市ネパール交流市民の会の活動を中心とした研修プログラムである。具体化までこぎつけたが、新型コロナウイルス感染症の流行時期と重なったため、履修を希望する学生(社会人)の方が、履修のための時間確保が困難な状況となってしまった。そのため、「看護海外研修」の実施を延期するという対処をとった。

今後の課題

新型コロナウイルス感染症は収束する見通しは示されていない。むしろ、新型コロナウイルス感染症とともに活動をしていくことが続くと考えられる。このような状況において、サンフランシスコ大学(USF)看護学部ならびにサミュエルメリット大学(SMU)との学術交流をどのようにしていくか検討が必要と考える。

サモア国立大学との学生間交流事業

2018年度よりサモア国立大学との学生間交流事業は終了した。また、新型コロナウイルスの世界的な流行とともに本プロジェクトの2021年度は活動も休止となった。
本学における学生間交流は終了となったが、教職員間の学術交流は継続していく事となっており、14年間におけるサモア国と本学の交流を基礎に、今後も積極的に交流が進められるよう期待する。

中国医科大学/揚州大学学術交流PJ

2021年度の活動

  1. 揚州大学大学院生と学部生の本学での短期留学はコロナ感染症の流行で中止.
  2. 揚州大学看護学院からの研究生(3名)の研究をネットで指導継続
  3. 成果(論文発表)

1)Huiwen Xu, Yanwei Wang, En Takashi, Akio Kamijo, Daiji Miura, Kunie Karasawa, Akio Kitayama, Jian Lu, Lan Zhang (2021): Predicting the different progressions of early pressure injury by ultraviolet photography in rat models. International Wound Journal, 1?11. DOI: 10.1111/iwj.13681.
2)王艶薇, 徐慧文, 上條明生, 近藤恵子, 北山秋雄, 喬 炎 (2021): 圧力程度の差による実験的早期褥瘡の発赤と転帰への影響. 日本褥瘡学会誌, 23(4):326-332.
3)Lu Chen, Yuan Yuan, En Takashi, Akio Kamijo, Jingyan Liang, Jianglin Fan (2022): Establishing appropriate pressure of transparent disc method for distinguish early pressure injury and blanchable erythema. Diagnostics, in press.

カンボジア等(東南アジア地域)交流プロジェクト

実施状況

新型コロナウイルスの世界的蔓延によりカンボジア等交流プロジェクトの活動も休止となった。本来ならば、視察先の病院等とオンラインで結び交流が実施できればいいのだが、開発途上国のカンボジアにはオンライン環境も整っていない中、その実現は不可能であった。このような中、令和3年度の国際看護実習も令和2年度の引き続き実習先をカンボジアから駒ケ根市に移し、高崎健康福祉大学と共同で12日間の実習を展開した。今年度は本大学から8名の履修者があり、高崎健康福祉大学からは、看護学科、薬学部、子ども教育学科、生物生産学部、医療情報学科、社会福祉学科、国際交流センターから計15名の参加があり、総勢23名での実施となった。

実習内容はJICA・JOCA、そして本学が支援しているネパール市民の会に実習の協力を依頼し、ネパールの現地の看護師らとの交流、SDGsの理解をはじめとする国際協力、そして地域おこし活動について学べる「駒ヶ根グローカル協力隊プログラム」を実施した。具体的にはオンラインを用いてネパール草の根プロジェクトの報告会への参加や現地スタッフとの交流、そしてJICA・JOCAの協力の下、語学研修(英語・スペイン語)、SDGsワークショップや協力隊員体験プログラム、そして駒ヶ根市内の地域おこし活動の体験を実施した。本年度もカンボジアなど途上国現地の空気を肌で体感することは出来なかったが、地域から世界を考え自分たちに何ができるのかができるのか、国際看護活動はどのようなものなのかを学生自身深く考え学ぶことができた実習となった。また、本年度は高崎健康福祉大学との共同開催であり、他大学他学部の学生と一緒に学ぶ機会が持てたことは、本大学の学生にとり大きな刺激となり、また様々な価値観に触れることができていた。JICA・JOCAの多大な協力があり実習を実施することができたことに感謝するとともに、来年度以降もこの繋がりを維持し、実習だけでなく講義、または地域の貢献活動へ生かしていきたい。

次年度に向けた課題

現在、コロナ禍の中においても徐々に海外への渡航も開かれてきている。来年度はカンボジアで国際看護実習ができることを期待したいが、前回教員が視察してから3年が経過している中、学生が安全かつ効果的に実習を行えるために、実習前に教員が渡航し再度実習場所や宿泊場所の選定をしていく必要がある。

ネパール交流プロジェクト

活動実績

自治体国際協力促進事業(モデル事業)第2フェーズ「上伊那地域の助産師から学ぶ分娩期のアセスメント能力強化研修 実践編」におけるオンライン研修の実施

本事業は、駒ヶ根市の国際協力友好都市であるネパール・ポカラ市の母子保健研修センターの指導者を養成し、同センターの研修機能を強化することでポカラ市全体の助産ケアレベルを向上させ、妊産婦、新生児の死亡率の改善を図ること。また、本学、交流市民の会と連携し、本学での研修、地域住民との交流を通じて、特色ある大学づくりと、地域の国際化・活性化を図ることを目的としている。
本プロジェクトでは、昨年の第1フェーズの研修を終えて明らかとなった課題の改善を目指した内容となっており、上伊那地域のおひさま助産院や菜の花マタニティクリニックの助産師らとともに実践力の修得を目指した研修を実施した。その中で、本学が主となり支援した活動について述べる。

1)研修期間:2021年7月18日(日)~2月13日(日)全7回
2)研修生:ポカラ市母子友好病院看護職員2名(他希望者は聴講のみ)
3)研修方法:オンライン
4)研修概要

第1~3回までの研修では「実際の事例についての分娩期の初期診断および経過診断ができる」ことを目標に、研修生らが担当した事例の助産診断についてプレゼンテーションを行いアセスメントの着眼点や方向性をともにフィードバックし理解を深めた。また、日本の助産師の分娩期のアセスメントの実際について、上伊那地域の助産師らが分娩開始した産婦からの連絡への対応、来院時の対応から分娩終了までをロールプレイで演じながらアセスメントの考え方の実際をバーチャルツアーで紹介した。
このように、これまで修得してきた思考過程を研修生自身が担当した事例に基づき、日本の助産師であったら、どのようにアセスメントしケアを実践するのかをバーチャルな視覚的手段で伝えることで、これまでイメージできなかったケアの実際について理解を深めることができた。

今後の課題

昨年から2年を経て、分娩第1期のアセスメント能力の強化を図ってきたが、本事業の最終目標である母子保健研修センターにおいて指導ができる段階までは至っていない。引き続き、研修生らが現地で指導を担えるための支援活動が必要であると考える。